被相続人の死後、被相続人の死亡や相続の存在を相続人に知られるか?


これもまたよく質問のある内容です。被相続人、つまり死亡した人に相続人がいる場合、その被相続人の死亡や相続の存在を相続人に知られるかどうかです。添付の図がこの例ですが、前妻との間に子供が二人いて、前妻とは離婚。その後別の女性と再婚し、子供がいる場合です。被相続人としては「前妻との間の子供にはあまり会ってないし、もう所帯ももっている。生活に不便はない。。でも、若い後妻と小学生の子供には何か残してあげたい。。。ただ、私(被相続人)が死亡したことを前妻の子が知ってしまうと遺留分減殺請求されるかもしれないなー。。どうしよう。。」ということもあるかもしれません。かなり具体的ですがこれは物語です。この場合、遺言があるほうがいいかないほうがいいか。もちろん、なければ4人すべてが相続人となり、被相続人の願意はかないません。遺言を書くとしたら自筆証書遺言がいいか、公正証書遺言がいいか。間違いなく公正証書遺言です。それは、自筆証書遺言だと検認手続きがありますので、相続人すべてに裁判所から通知がいきます。これにより被相続人の死亡の事実が前妻の子にも伝わってしまいます。しかし、公正証書遺言でしたら、検認の必要はなく、公正証書と戸籍等の書類のみで相続手続きができますので被相続人の死亡の事実を前妻の子に通知する必要はなくなります。これが大きな違いです。もちろん、被相続人の死亡の事実はいつかは伝わってしまうのもであるでしょう。しかし、時効もありますし、相続からある程度年月が経ってしまえば何事もなく終えてしまうこともあります。それまで遺留分減殺請求をされるリスクがなくなるわけではありませんが、ある程度のリスク回避は可能でありましょう。事例では前妻の子や後妻などが登場しておりますが、内縁の妻などが遺贈を受ける場合も同じことです。遺言の活用には様々なテクニックがあります。これもやはり携わる側の経験がものをいうところです。


人気のWebコンテンツはこちらです

お問い合わせ
お問い合わせ

PC表示SP表示

お問い合わせ